大統領という大きな存在になって、世の不条理を正したいと考えている忍者。
短絡的な性格ではあるが、戦闘では冷静な判断力が持てる一流の戦士。また、世界でも希少な『気』の使い手でもある。
貧民街で育ちギャングとして悪行を尽くしていた折、今は亡き忍の師匠『毅』と出会うことで人としての道徳、その精神の土台となる武術を伝授され、自らの過去を見つめ直した過去を持つ。副産物として大の日本かぶれとなったが、その割には文化に対する知識が浅く、要所要所で勘違いジャパネスクが炸裂する。
現在は、社会が何を原因に荒んでしまうのかに興味を持ち、これらを正す絶対的な権力を手にすること、すなわち大統領になるという大志を抱いている。

イリュリアの様な、一部の上流文化が急激な成長を遂げる一方で、統治や助成が及ばない荒廃集落は数多く存在した。チップはそういった国として認められていない非独立統治機構の中に身を投じ、その高い武力を持って強引に治安を正していった。始まりはまるで、山賊さながらの荒くれ集団だったが、やがて集落規模は2万人を超える大世帯となった。チップはこれを、自らの夢である大統領になる好機と考え、『東チップ王国』の建国申請に乗り出した。そんな時、ラムレザル=ヴァレンタインが人類に宣戦布告する。チップは、ラムレザルを倒す事で名声を手に入れることが夢への近道になると考え、日本跡地へ向かうのだった。

血の気が多く、難しく考えることが苦手。喧嘩っ早く、言葉遣いも荒い。
チップは政治家としての修行を通して、社会的な常識やマナーといったものがどうあるかを学んだが、そういった自分の粗野な性分を客観的に自覚しつつも由としている。
また、感情優先の場当たり的なイメージが強いが、仲間の日常が脅かされるような話題では鋭い認識力を以て、表層的な理論武装に言いくるめられるようなことはない。やり方は荒かったが、師匠譲りの道徳観念と持ち前の直線的な熱意は、純粋に民衆の心を惹きつけた。救われた人々からは、尊敬や感謝を集め「オカシラ」と呼ばれて慕われている。