たった一人で全世界に宣戦布告を行った少女。
森羅万象を司る世界「バックヤード」で誕生した生命体。人の姿をしているが人間ではない。

先のバプテスマ13事件(イリュリア襲撃事件)を先導したヴァレンタインとの関係性は不明。
「慈悲無き啓示」の刺客として人類の根絶を目的としており、利害の一致から国連元老院と手を組んだ。
「ゆりかご」を起動させることが彼女の唯一の目的であり使命である。

2187年10月21日
前触れもなく人々の前に現れた彼女。自らをヴァレンタインと名乗る彼女は、全世界に向けて単身「宣戦布告」した。

バックヤードで生まれたヴァレンタインという生命体には本来感情が無い。
目的以外の価値基準が存在せず、善悪の概念も好き嫌いも無い。
故に彼女達が「お母さん」と称する存在の命令は絶対である。
そこには思想も敬愛も無く、疑念や抑圧を感じることもない。ただ機械的に命令に従うだけである。
そのため、自分自身の命でさえ目的を成就するためのパーツであると認識している。

しかしながら、ラムレザルという個体に関しては僅かながら感情の起伏が見受けられる。
本質的にヴァレンタインは目的と関連しない物事に価値という概念を設定できない。
そのため意思や欲求という感情が無く、利益不利益の判断が出来ないため、嘘すらもつけないが、
このラムレザルは不都合な情報を隠したり、とぼけてやり過ごそうとすることもある。
彼女自身は自覚していないが、性格と呼べるものが確かに内在している。