暗殺者集団アサシン組織の現リーダー。前頭領であるザトー=ONEがこの世を去って以来、その後継者として組織のリーダーに坐している。組織の活動範囲は広く、全世界を股にかけた一大コミュニティーを形成しており、歴史の暗部には必ずと言っていいほど彼らアサシンの影がある。
「報酬に見合えばどのような汚れ仕事でも引き受けるダーティーな組織」というのが彼らに対する世間一般のイメージである。その負のイメージは事実に則した正当なものである一方で、社会からあぶれた人間達を組織としてまとめ律しているという正の一面も持つ。それは今は亡き組織のリーダー『ザトー=ONE 』の想いでもあり、その意志を継承することを彼は是と考えている。

組織の頭領であるザトーを失い、未熟を自覚しながらもその意思を継いだヴェノム。ある日のこと、彼のもとに信じがたい連絡が入った。それは元老院からの仕事の依頼であり、報酬としてザトーを蘇生するというものだった。有史以来、生命の蘇生は一度たりとも成功したことなどない。ヴェノムは半信半疑ながらも、「もしも」の一念を捨てきれず、その依頼を受けることとなった。

暗殺者という立場ではあるが、穏やかで、隠し事ができない素直な性格。理屈にこだわるような堅苦しい話し方をしつつも、心情、人情に重きを置いており、どのような相手に対しても自らを一歩引いた立場から相手を立てる謙虚さを持つ。だが、今は亡きザトーに仇名す者があれば、修羅さながらの形相を見せることもある。
生きる目的を見失っていた幼少期のヴェノムはザトー=ONEに見出されて光明を得た。師であり、上司であり、恩人であるザトーに対して絶対の心服を誓っており、彼のためならば自らの死をも辞さない覚悟を持ってる。そしてその忠誠はザトー亡き現在もなお絶えてはいない。